〜side B〜
真っ直ぐすぎて、手に取るようにわかってしまう。 彼女より彼女のことをよく知っている、俺から逃げる術は彼女にはない。
にこっと笑う牧野がかわいくて、思わずそのまま引き寄せてその頬にキスをした。
「! は、花沢類!?」
びっくりして俺の手を離して、キスされた頬を押さえながら見る見る真っ赤になった彼女。
―――つかまえた。
少しずつ深くなるキス。
キスからしばらく俺の腕の中で動かなかった牧野が、小さな声でポツンと言った。
「・・・。」 「あたし、ずっと隠すつもりだったのに。」 「・・・牧野はわかりやすいから。」
くすっと笑ってそう言う俺の胸を、「もう!」と軽く叩くと、牧野は俺の腕をすり抜けて照れたように2、3歩離れ、
「・・・知ってる。・・・俺も独占欲、結構強いし。」 「・・・変なことしたら、花沢類でも殴るかもよ?」 「・・・俺はそんなことしないよ。」 「・・・本当にあたしでいいの?」 「しつこい。」
そう言って、人差し指で彼女の額をピンと弾く。
強引なやり方で彼女をずっと困らせてきた司より、ひょっとしたら性質悪いかも・・・。
―――今度はどうやって彼女を困らせてみようか。
fin. |
こっちはどうでしょう?タイトル通りのSSに仕上がった・・・・かな?久しぶりに書いた類×つくしのカップルSSです。類が意地悪です(きっぱり)。 |